IE卒業式に参加してきたら青春時代を思い出した
2022年6月15日、インターネットの礎を築いてきたInternet Explorer(IE)のデスクトップアプリがサポート終了しました。 後方互換性のために2029年までEdgeのIEモードはサポートはされますが、一応IEとしては一区切りついた形になります。
今回はIEサポート終了に関連して開かれたIE卒業式というイベントに参加してきたので、参加レポートとIEやインターネットへの思いを雑に書き留めておきます。
IE卒業式
久しぶりにオフラインイベントとのことで電車やマップを見ながら日本橋のサイボウズへ。
IE 卒業式で初サイボウズ https://t.co/td996hjAOu #IE卒業式 pic.twitter.com/e0fZdUOJtZ
— pvcresin (@pvcresin) 2022年6月16日
はじめて行きましたが、ビルがきれいでエレベーターでかくてビビりました。 オフィス内のイベントスペースはカラフルな感じで良かったです。(写真撮り忘れた)
ネットの有名人がたくさん来ており、「あ、あの人だ...!」と心で叫びながら終始コミュ障発揮してました。 なかなか有名人同士の輪に入っていくのは難しいですね。
とは言え、IEの歴史やそれを取り巻く環境の変化、苦労話や思い出話など、とても楽しく聞くことができました。 mhtmlの話やCSSのexpression関数など、初めて聞く話題も多かったです。
普段Webフロントエンド開発をメインで行っていますが、本格的にIE対応したのは社会人になってからだったので、実際に経験してきた人の話を聞けるのは貴重な経験でした。 ちなみにIEは1995年生まれで1歳年下でした。マジか。
特にJxckさんの発表は心にぐっと来ました。
これは集合写真。
(なんか今見たらマックスむらいさんいる?)
このあと、IEロゴの形をしたケーキをみんなで分けて食べました。 なかなか派手な見た目とは裏腹に、味はちゃんと美味しかったです。
IEのカケラを食す #IE卒業式 pic.twitter.com/xVEDhLqxSC
— pvcresin (@pvcresin) 2022年6月16日
IEのロゴのカケラ部分が食べられて満足でした。
イベントを企画してくださった皆さんには感謝しています。 楽しい時間をありがとうございました。
IEおよびインターネットの思い出
イベントを通して感じたのは、年齢もありますが私はIEとそこまで絡んでこなかったなということと、IEの歴史はインターネットの歴史そのものだということでした。
記憶がおぼろげなのでこの記事を見ながら思い出してみます。
IEのそれぞれのバージョンや機能、エンジンなどの話についてはそれはそれで語りたいことがたくさんありそうですが、今回は思い出の部分だけ書いておきます。
Internet Explorer 5(1999年3月18日公開)
IEと最初に出会ったのはIE5でした。 家にあったWindowsにIEが入っていて、そこで何か父がカタカタ打ち込んでいるのを見た気がします。 保育園児だった私にはUIに見覚えがあるぐらいで、記憶らしい記憶もありません。 とりあえず世間が21世紀という盛り上がってる時期だった気がします。
Internet Explorer 6(2001年9月19日公開)
小学校にあがり、はじめてパソコン室のWindowsで触ったのがIE6でした。 IE6はPCに詳しくない人が無限にいらないツールバーを追加していってしまうイメージがあります笑。
この頃、当時やっていた「電車男」のドラマ(2005年)をきっかけに、2ちゃんねるを始めとするインターネット文化が脚光を浴び始めました。 小学校高学年になると、個人ブログを作って仲の良い友達と交流するのがブームになり、学校ではコメント欄の荒らし行為が問題になるほどでした。 また「おもしろフラッシュ倉庫」と呼ばれるFlashのコンテンツも流行っており、今思えばPCを好きになった一つのきっかけだったかもしれません。
Internet Explorer 7(2006年11月2日公開)
IE7ではタブが採用され、かなり快適にブラウジングできていた気がします。 中学に上がってからは父が定期購読していた週刊アスキーを読むようになったこともあり、イキって新興勢力のFirefoxなどを使い始めた時期でもあります。 Firefoxの高速さや拡張機能のカスタマイズにだいぶハマっており、正直この頃からIEを触らない期間が長くありました。 また、ブラッディ・マンデイというハッカーを題材にしたドラマが放映されており、私を含むたくさんの子どもたちがハッカーに憧れました。
IEはこのあとも8, 9, 10と間隔をあけながらも新バージョンをリリースしていきますが、その頃にはもうGoogle ChromeやChromium派生の様々なブラウザに移行してしまっていました。 中学・高校のパソコン室のPCにはIEしか入ってませんでしたが、こっそりUSBメモリーを指してChromeを起動して快適ブラウジングしていた記憶があります。
大学に上がってからもずっとChromeを使っており、大学院を卒業するまでChrome漬けでした。 アルバイトでIEをサポートする必要があるウェブサイトの改修などを行うときにだけ、ES5を使って生のJSを書いた思い出があります。 そのときには既に世間はIE11になっていました。
2019年に就職してからはソースコードでIE8, 9 10あたりの対応が大変だったことを感じつつ、サポートしていたIE11の対応だけ行っていました。 そのときには既にIEはかなり下火になりつつも、完全にサポートを切れるようなシェアではなく、現場に不満が募っていたような気がします。
2020〜2021年にかけて、MSがTeamsやOffice 365でIEサポートを切ることになり、国内でもIEサポートを切る流れになりました。 そこからは社内でも積極的にサポートを切るように動きました。(ここの話はどこかで記事にできたらなと思います。)
私の開発しているサービスでは、IEを推奨環境から外すのは少し前からしていたのですが、2022年6月16日に完全にIEからサービスを見れないようにしました。
これからはIEがボトルネックとなって出来ていなかったことをどんどんやることになります。
こういった機会にはなかなか恵まれないと思うので、この状況を楽しみたいと思います。
最後に、改めてありがとうIE。